Top 5 Professional Street Dancers of 2010s(「2010年代最高のストリートダンサー、トップ5」)という記事が一部で物議を醸しています。
ちなみにそのランキングは
- Marquese Scott
- Les Twins
- Spider Salah
- Du-Shaunt Stegall (Fik-Shun)
- John Wesley Austin (Popping Jon)
というもの。相当にミーハーですねー(笑)。まあ、別記事「歴史上のベストダンサー10人」のなかにChris Brown(クリス・ブラウン)を挙げてしまうようなメディアなので、仕方ないとは思いますが(笑)。
ここに並んだ顔ぶれはそれぞれ、YouTubeやテレビなどで人気を博したダンサーたちばかりで、当然、オールドスクール・ダンサーたちからは反発の声が上がっています。
町田在住でおなじみ、Brooklyn Terry(Elite Force)は「Salahは納得として、Les Twinsも態度がよければいいんだけどね、すごいパフォーマーだから。でも、なぜPopin’ PeteやMr. Wiggles、LinkやBuddah Stretchのうち誰も入っていないんだ?」とコメント。「まあこんなの誰も気にしないよ」とも言っていますが、いろいろな意見があるものです。
「ダブステップ」という音楽ジャンルにポッピンを合わせることで「ダブステップ・ダンス」と名乗って成功したMarquese Scottや、アメリカのダンス番組“So You Think You Can Dance”で人気になったFik-Shunらは、ダンスのスキルも見せ方も本当に見事ですが、世界中のストリートダンスシーンとどこまで関わっているか、というと微妙なところではあります(アメリカで有名になって儲かればそれでいい、という話でもあるでしょう)。
オールドスクール・ダンサーたちの基準からすれば彼らは「ただ人気があるだけ」なので、フランスが誇る超絶ダンサーSalahのように、元々ダンサーの世界でも活躍しつつそこにエンターテインメントを結びつけ、シルク・ド・ソレイユとまで共演してしまう多彩なキャリアの持ち主と比べれば納得の行かない存在でしょう。
ここ数年、ヨーロッパ系のバトル育ちのダンサーたちとアメリカの先駆者たちとの間でもいろいろと確執が生まれていますが、こういったいろいろな価値観の違いができているわけです。
実際のところ、「ストリートダンス」は市場としてかなり大きくなりましたし、歴史もそれなりに長くなってきたことでいろいろな見方、考え方が出てくるのは当然。そのなかで、僕らはどんなダンスを踊りたいのでしょうか? 「好きなダンサー」を選ぶだけでも、ムーブのかっこよさ、凄さ、おしゃれさ、人としての魅力、表現力、影響力などなど……いろいろな基準がでてきてしまいますよね。
この5年のベストストリートダンサーを自分基準で選ぶなら……確かにSpider Salahの無敵さは納得。それにLes Twinsのキャッチーさとヒップホップの相互作用はやっぱりすごい。日本人だから、とかいう枠を越えて間違いなく素晴らしい境地に到達しているダンサーとして、Gucchonも最高だし、かっこよさの点ではMajidが外せません。一応これで5人だけど、Les Twinsを1組として数えるなら、いまも進化を続ける恐るべきお手本、Mr. Wigglesを入れておきたい。
ということでGucchonのパフォーマンスの中でも特に好きなこちらを紹介しておきます。
最高でしょ!!
あなたも自分なりの「ベストダンサー」を挙げてみたら、好きなダンス、目指すものがより具体的になってくるはずですよ!