artist: Beyonce ( ビヨンセ )
project: “Lemonade” ( レモネード )
song: “Sorry” ( ソーリー )
choreographer: Chris Grant, Jaquel Knight, Anthony Burrell, Dana Foglia and Ashley Everett ( クリス・グラント、ジャクエル・ナイト、アントニー・バレル、ダナ・フォリア、アシュリー・エヴレット )
ポップミュージックの世界、特にプレゼンテーションやトレンドを巻き起こすという点では、Kanye West(カニエ・ウェスト)などブラックミュージックから出てきたアーティストが先を走っている印象。そのなかでもビヨンセはまるで休みなどないかのようにツアーと制作を続け、ここ2作は完全に全編ビデオを作って発表する「ビジュアル・アルバム」という形式をとっていることは御存知の通り。
なのでアルバム発表時点でビデオは定期契約のネットサービス上では公開されていたわけですが、その中でも注目度の高かった曲、“Sorry”が一般向けにも公開されました。
ヨルバ族のスタイルを意識したというボディペイントを施したダンサーたちが、首を振るシンプルだけど強烈な演出など、見事な内容ですよね。
先述の通り、“Lemonade”はアルバム全曲のビデオが同時リリースという形式のためか、ダンスのクレジットが曲ごとには発表されていません。アルバム全体で振付けを担当したのはクリス・グラント、ジャクエル・ナイト、アントニー・バレル、ダナ・フォリア、アシュリー・エヴレット、それにMichaela DePrince(ミカエラ・デプリンス)。最後のミカエラはシエラ・レオネ出身の孤児という境遇から、バレエを踊りたいという夢を叶えたシンデレラ・ストーリーで知られるバレリーナで、“Hope”でソロを踊っているためのクレジットと思われます。
というわけで“Sorry”単体で担当振付師がいるのか、それともそれぞれにディレクションなども含め分担して作ったのか、いまのところ細かくはわかりません。アルバム全体を映像で作るということはそれだけダンスを踊るシーンも増えていますし、ビヨンセの場合はアルバムと一緒にワールドツアーや大きなイベントへの出演も決めています。そこでも振付けが必要になるわけで、チームとして分担しつつ制作しているのだろうとは想像できます。
そのかなり大きな「マシーン」の中で制作が進むためなのか、ビヨンセの映像やライブ演出にはパクリ(剽窃)が続出するという問題があるのですが、それはまた今度、書いてみますね。