Bone Breakingにはルーツがあった? ……で、Bruk Upってなんて読むの?

お待たせしました、Bruk Upです。

先日紹介したBone Breaking / Flexin’の源流になったというダンス・スタイル。Bone BreakingなどのスタイルはWaveやTut、Animationなどに通じるものがあるだけに、オールドスクール・ダンサーは「ヒップホップやポッピンから発展したスタイル」と主張しています。普通、そう思いますよね。でもBone Breaking / Flexin’が発展したバトルイベント、BattleFestで活躍するダンサーたちは「ダンスホール(・レゲエ)が元になっている」と言ってるんです。

1990年代にNYでMr. Bruk Upというダンスホール・ダンサーが活躍、そのスタイルが広がって現在のBone Breaking / Flexin’につながっている、と言うんですね。

↓は2009年のNew York Post紙によるドキュメント。大御所B-BoyのCrazy Legsまで登場してルーツについて語っていますが、まあそのへんはさておき、若者は「レゲエがルーツ」と言い切ってますね。

そこでMr. Bruk Upで検索するとまず出てくるのがこちらの動画。

1995年の映像と書いてありますが、正確かどうかはわかりません。さらに見ていくと、1996年、NYCの恒例ライブイベントSummer Jam出演時の映像というのが出てきました。

そういえばElephant ManやWyclefのビデオなんかで何やら随分とエグい動きをしている黄色い頭の人がいたなあ、という記憶が呼び起こされました。
……これね。


Wyclef Jean “Got Til November” (remix) ft. R. Kelly, Canibus & John Forté

やっぱり同一人物だ!
ということでこの辺の情報をまとめて検索すると出てきました。

Mr. Bruk Up、本名George Adams、ジャマイカ、キングストン出身の1975年生まれ。そういえばBusta Rhymesの“Put Your Hands Where My Eyes Can See”の最後にも出てた!とかいろいろ思い出されてきました。

というわけで、1人のダンサーが新しいスタイルを生み出していたその時、自分もNYに行ったりしていたのにまったく気づいていなかったんだなー……と不思議な気持ちにさせられたBruk Up。その最新型のひとつ(2015年4月公開)を、再びThe New Yorker誌の映像からご紹介します。


Bruk Up style by Ghost

……そうそう、Bruk Upの発音はそれぞれのビデオでわかると思いますが、あえてカタカナで書くなら、ブロック・アップという感じですね。

ABOUTこの記事をかいた人

とにかくクラブで踊るのが好き!という自分の趣味をそのまま仕事にしたライター、編集者、コーダー。 ダンス雑誌『Dance Style』(リットーミュージック、現在は休刊)で編集やDVDシリーズ9本の監督を務める。音楽方面では渋谷のナイトクラブshibuyaNutsで広報・メディア制作を担当。